再生クラブ 代表 稲田正信様
代表 稲田正信様

 

再生クラブ
http://www.saisei-club.com/

ビデオカメラマン曽川夫妻が、東京で開業準備中のドクターと一緒にランチェスターの事務所に来社された。

永く地域内で医療を続けたいと開業を決意されたが、経営については大学や病院でも勉強の機会は無くて、不安が大きいと正直に打ち明けられた。

話を聞いてみると、意外だった。

別の場所での開業を希望したが、引退した親の歯科医院を最低限の改装で済ませ、医療器械も極力必要なものだけにする。地域は500m圏内、人口1万人と定めた。

圏内に5軒の医院があるので、得意分野の内科と小児科に限定する。さらに他が手を出さない慢性疾患を中心に漢方を加えるといった内容だ。

まことに当を得たものだった。

このような方針を決めたのは何故ですかと聞くと、曽川夫妻のアドバイスだという。歯科医師の80歳の母親の側で開業すべきということも、その一つだ。

このアドバイスといい、信頼感といい、お見事ではないか。

地元で歯科医院として40年の経験を活かすには、歯科医院の2階で暮らしている母親と、患者さんの触れ合う場を作れば良い。

引退したとはいえ子供や高齢者の事は良く分かるから、地域で永い間、患者を診ていた経験を活かす事ができる。

来院する人も、80歳の先生から声をかけられたら、元気が出るだろう。ドクターにとっても、母親の姿を毎日、見るから安心できる事などを補足した。

今あるものを活かす事、全て軽装備にすること、親を大事にすることなど、全く気づかなかったことを知って、九州に来て本当に良かったと話をされた。

医院開業の相談や指導は、医療機器メーカーや薬品会社、医療業界専門の上場企業がすでにビジネスにしていて、このドクターもアドバイスは受けていたが、親身のものではなかったのだろう。

曽川夫妻には、以前から勉強会やセミナーを記録してもらっているが、昨年1年間は3社の長期研修を、ほぼ毎週撮影してもらった。

その編集作業を含めて、かなりの時間を経営計画、リーダー研修などにお付き合い頂いたが、前述のようなことが起きた。

門前の小僧という言葉があるが、積み重ねの威力は大きいものだ。

ドクターと曽川夫妻の接点は、曽川夫妻のブログだそうだ。メール交信で2年会うのは初めてという。2年もメールだけでつながっているのだ。しかも医者の相談に乗っていたのだ。

これも凄いではないか。